Column
コラム
人に仕事をつけるな。仕事に人を当てろ。
2025年10月6日
組織やチームを構築する際に、
優秀な人材をメンバーとして迎え入れたい!
と、ほとんどの人は考えます。
でも、期待を込めて任せたはずの人が、
自身のやりたいことを優先したり、自分の既得権益を守ったり。
組織の方針や目標とずれが生じてしまうことが結構あります。
先日も
「右腕にする人の選定に失敗しました。
とっても優秀だったのですが、他のメンバーと上下関係を作りたがり、
コミュニティの方針を無視して自分のやりたいことをやってばかりで・・・
結果的にコミュニティ自体がバラバラになってしまいました。」
という相談を受けたところなので、
同じようなことで悩む人はたくさんいるはず。
とても優秀な人だった。
だから期待して任せた。
なのに、コミュニティ自体や、チームの仕事の流れが
期待したように回らない。
いや、むしろ悪くなってしまった(泣)
その原因は、能力に着目しすぎて
「人に仕事をつけてしまった」
ことにあります。
コミュニティをうまく回すポイントは逆で、
まずは、
「どんな役割・タスクが自分たちには必要か?」
を洗い出すこと。
その上で、
「この役割にはどんな人が向いているか?」
を考える。
この順番が大事。
つまり、
人に仕事をつける、
のではなく
仕事に人を当てる。
これを意識するだけで、
コミュニティ運営は大きく変わります。
たとえば
「そもそも、このタスク必要?」
「これって、ツールで自動化できるんじゃ?」
「外注した方が早くて安いかも」
そんなふうに、ムダや偏りにも気づきやすくなるんです。
実際、僕がコミュニティづくりをプロデュースするときは
1)まず、自分たちが目指す未来・叶えたいことを明確にする
2)そのために必要な機能(役割・タスク)を書き出す
3)それぞれの機能に必要な人材をピックアップする
という進め方でやります。
場合によっては、
1人の人が複数の機能を兼任することがあるけれど、
決してその人に仕事を振っているのではなくて
現時点の適任者がその人だから任せているだけ、
という設計にすることで
もっと他にいい人が出てきたときに、
仕事の割り当てを変更しやすくなります。
だから、
「人が自分の仕事を囲い込む」という状態も
避けやすいんです。
囲い込んだ仕事を誰かに渡そうとすると、
人は「取られた」と感じてしまいます。
でも最初から
“仕事に人を当てている”設計なら、
そういった摩擦も起きにくいので参考にしてもらえたら。
あと、もうひとつ大事なこと。
「右腕」っていうポジションは、
つくらないほうがいいと個人的には思ってる。
だって、
どんな機能を果たす人かが明確じゃないから(笑)
「右腕が欲しい!」
じゃなくて、
「○○と○○と○○という仕事をこなしてくれる人が欲しい!」
って言ったほうが、いい人が集まってくるよ。
Q:あなたのチームに必要な役割はなんですか?
その役割に合う人はどんな人ですか?